ローカス・オン・コロンビズ・チャコーナ・解決編
前回、湯浅譲二さん作曲の「ローカス・オン・コロンビズ・チャコーナ」はアンシ・カルットゥネンが世界初演したのではなく、宮坂拡志さんだったのではないか?という記事を書きました。
(2010年7月作曲、8月に秋吉台の夏で初演されたのでは、、という推察)
これについて、秋吉台の夏の事務局を長年務められていた作曲家の河添達也さんにお尋ねしたところ、2010年当時の湯浅さんのメモが見つかったそうです。
その内容は
「サーリアホから、友人のチェロ奏者への作曲依頼を受けた。正式な初演前だが、試演のような形で日本初演、ということで本人にも許可を得た」
カルットゥネンと湯浅さんの接点がいまいち分からなかったけど、サーリアホ(カルットゥネンと同じ、フィンランド出身の作曲家)繋がりだったのか!
河添さんの証言によると、「2010年は、湯浅先生にバスクラリネット・ソロの新曲を委嘱していたのですが、完成が間に合わず(結局そのアイデアは後日オーケストラ作品に盛り込まれ、少し長めのバスクラソロが挿入された)、代わりに急遽1週間ほど前にこの無伴奏チェロ曲に代替えを、ということで楽譜が手渡され、宮坂拡志さんにご無理を言って演奏していただいたのでした。」ということでした。
・試演という形だが、公開で初めて演奏したのはやはり宮坂さん
・ただ、正式な世界初演前ではないので、そのときの演奏は「日本初演」と銘打って演奏することとなった。
というのが正解でした。
ちなみに、自筆譜も見せていただいたのですが、タイトルには
For Anssi from Yuasa
-based on the theme by Giuseppe Colombi-
と記載されていました。
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